探偵の人探しはどこまでできるのか

探偵と言えば、「お金さえ払えば何でもしてくれる」と思われがちな職業ですが、実際はそんなことありません。
探偵は日常で起こり得るさまざまなトラブルを解決してくれるため、我々の心強い味方であることは間違いありませんが、プロの探偵であっても、できることとできないことがあります。
今回はそんな探偵の仕事の中でも、人探し調査について紹介していきます。
探偵は一体どこまでの調査が可能なのでしょうか？一緒に見ていきましょう。

まず前提として、探偵は違法性のある依頼は引き受けてもらえません。
例えば、DV加害者が逃げた被害者を引き戻すために住んでいる場所を特定しようとする、といった依頼です。
探偵がこのような依頼を引き受けて、DV加害者に被害者の居場所を伝えてしまうと、犯罪に加担することになりかねません。そのため、相談をした時点で依頼を断られてしまうでしょう。

次に、ストーカーをするために相手の居場所を特定したい、好きな芸能人の住所を知りたいなど、依頼者と対象者の間に面識がない場合の依頼です。
これらは、ストーカー規制法違反、プライバシーの侵害に該当する可能性があります。そのため、探偵事務所は引き受けてくれないのです。

他に探偵が依頼を受けられない案件は
などがあります。

では逆に、どこまでなら調査可能なのでしょうか。

探偵に依頼できる案件は
などです。

人探し調査の場合、依頼者は正式な契約の前に探したい人についてどの程度知っているのかを探偵事務所側に開示することになります。
そして探偵はその内容を精査し、調査にどの程度の時間がかかるか、また何名の人員が必要かなどを検討し、最終的な調査料金を決めていきます。
それと同時に、本当に調査を行って問題ないかという点も確認されます。

探偵は調査が終わると、調査結果をまとめた資料を依頼者に渡します。その調査結果をどう使うかは依頼者次第です。
もしも依頼者が犯罪行為に利用した場合、「探偵も犯罪に加担した」ということになってしまいます。
そのため探偵は、依頼者の相談理由に嘘がないかなどをよく観察します。
万が一探偵に怪しまれてしまうと、たとえそれが違法性のない調査であってもリスク回避のため依頼を断られてしまうこともあるでしょう。

そんなことにならないよう、依頼者側も事前相談の段階で探したい人の情報をきっちり揃え、探偵事務所に提供できるよう準備しておかなければならないのです。

いかがでしょうか。
いくら探偵と言っても何でも屋のように振る舞えるのは映画やドラマの中だけ。
現実ではしっかりと法律を守った上で、様々なトラブルを解消したり、困った人のサポートをしたりしています。

そんな心強いプロの力を借りたいということであれば、探偵から求められる情報をあらかじめ用意し、自身の依頼に違法性がないことを理解してもらった上で調査依頼や契約に進んでいきたいですね。